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東京で矯正歯科を探している方へ ― 姿勢と全身を診る新しい矯正治療

2025.09.24

こんにちは。私は歯科医師の伊藤剛秀と申します。東京と大阪で矯正歯科の臨床に携わり、日々多くの患者さんと向き合っています。
みなさんが「矯正治療」と聞いて思い浮かべるのは、多くの場合「歯並びをきれいに整えること」や「笑顔を美しく見せること」ではないでしょうか。確かに、矯正治療を行えば歯は整い、口元の印象も良くなります。しかし、私の考える矯正はそれだけにとどまりません。

 

 私が矯正治療で最も重視しているのは「姿勢」そして「全身の機能の向上」です。歯は単独で存在しているのではなく、顎、頚椎、骨盤、足、さらには呼吸や歩行といった全身の機能と密接に関わっています。歯並びを整えるだけでは解決できない不調や不具合も、姿勢や全身のバランスを調整することで根本から改善に導けることがあります。

 

本記事では、私の矯正歯科に対する考え方、具体的な治療アプローチ、そして東京での臨床経験を交えながら、これから矯正治療を考えている方へ新しい視点をお伝えします。

 

私の矯正治療 ― 姿勢を最優先に考える歯科診療

 

私の矯正歯科の大きな特徴は、歯や顎の位置だけに注目するのではなく、「頚椎の角度」や「全身の姿勢」を常に考慮している点にあります。多くの方が矯正治療を「歯並びをきれいに整える美容的なもの」と考えていますが、私の診療ではそれを第一の目的とはしていません。むしろ矯正は、全身の機能を回復させ、バランスを取り戻すための大切なプロセスだと位置づけています。

たとえば、頚椎は頭と体をつなぐ重要な関節であり、姿勢の土台でもあります。頚椎の角度が乱れていると顎の位置がずれやすく、歯並びがいくら整っても噛み合わせは安定しません。顎関節の不調や食いしばり、さらには肩こりや頭痛といった症状にまで発展することもあります。逆に頚椎が正しい角度を取り戻すと、顎は自然と正中へと近づき、噛み合わせがスムーズに安定します。つまり矯正治療の成否は、単なる歯の動きではなく「姿勢」に大きく左右されるのです。

実際に私が診てきた患者さんの中には、歯列そのものに大きな問題がなくても、全身の歪みから顎の位置が不安定になり、不調を抱えている方が数多くいらっしゃいました。そのような場合、歯だけを動かすのでは根本的な解決にはなりません。骨盤の高さの違いや足の歪み、背骨の湾曲といった全身の状態を確認し、それらを整えていく中で初めて安定した矯正治療が可能になります。

私のアプローチは、歯科診療でありながら「全身を診る」ことを基本としています。咬筋のマッサージやPNF(固有受容性神経筋促通法)を取り入れ、筋肉と神経の連動を改善しながら顎の動きをサポートすることもあります。これは一般的な矯正歯科のイメージとは異なるかもしれませんが、こうした工夫が患者さんにとっては「歯並びが良くなるだけでなく、体調まで良くなった」という大きな実感につながっています。

矯正治療を単なる審美的なものとして終わらせるのではなく、全身の姿勢を整え、日常生活をより快適に過ごせるように導く。これこそが、私が最も大切にしている矯正治療の本質です。

 

具体的なアプローチと症例

顎のズレと姿勢の関係

ある東京の患者さんは、長年「顎が常に右にずれてしまう」という悩みを抱えて来院されました。鏡を見ると口元が左右非対称に感じられ、会話や食事の際にも違和感があるとのことでした。一般的な矯正歯科では、ブラケットやマウスピース型矯正装置を用いて歯の位置を直接コントロールし、顎の動きを強制的に修正するアプローチが多いでしょう。しかし私はまず、口腔内だけでなく全身に目を向けることから始めました。

初診時に姿勢を観察すると、立ったときに重心が右足に偏っており、骨盤の高さに左右差があることが分かりました。さらに、頚椎の角度を確認すると頭がやや前方に倒れており、その影響で下顎が自然に右へと引っ張られている状態でした。つまり、顎のズレは歯や顎関節だけの問題ではなく、全身の歪みが根本に存在していたのです。

そこで私は、まず咬筋へのマッサージを行い、筋肉の緊張を和らげました。さらにPNF(固有容性神経筋促通法)というリハビリ的手技を用いて、頚椎と体幹のバランスを調整しました。

並行て骨盤の傾きや足の歪みにもアプローチし、姿勢全体を正しい方向へ導きました。治療を数回進めるうちに、顎の位置は無理なく正中へ戻り、患者さん自身も「口を開け閉めする感覚が以前とまったく違う」と驚かれていました。装置を使う前に土台を整えることで、矯正治療は格段に安定し、無理なく進められるのです。

不定愁訴の改善

また別の患者さんは「慢性的な肩こりと頭痛がひどく、どこの病院に行っても原因が分からなかった」と悩みを抱えて来院されました。検査の結果、歯並び自体に大きな問題はなかったのですが、姿勢の乱れにより頚椎へ過剰な負担がかかっており、それが噛み合わせや筋肉の緊張を悪化させていることが分かりました。頭が前方に出た姿勢を続けることで首や肩の筋肉が硬直し、さらにその影響が噛み合わせに波及していたのです。

私は矯正治療を進めると同時に、日常生活での姿勢指導を行いました。具体的には、スマートフォンを見る際の首の角度や、デスクワーク中の座り方、就寝時の枕の高さなど、生活習慣を見直すアドバイスです。さらに顎関節まわりの筋肉をほぐすストレッチも取り入れていただきました。半年ほど経過すると、頭痛頻度は激減し、肩こりも大きく改善。患者さんは「矯正治療で歯並びが整うだけでなく、体調まで良くなるとは思

わなかった」と感謝の言葉をくださいました

 

 

このように、矯正歯科の治療は単に歯を並べるだけのものではなく、姿勢や全身の健康と深く結びついています。患者さんの症状の根本に目を向けることで、見た目の改善を超えた、本質的な健康の回復が可能になるのです。

東京での臨床経験から見えたこと

東京は日本の中心であり、矯正歯科の需要も非常に高い地域です。美意識が高い方も多く、歯並びの改善を目的に来院される方が多いのですが、実際にお話を伺うと「慢性的な疲労」「首や肩のこり」「睡眠の質の低下」といった全身の悩みを抱えている方が少なくありません。

東京の忙しい生活環境では、姿勢の乱れが健康に直結します。長時間のデスクワークやスマートフォンの使用により、頭が前に出た姿勢になり、頚椎や顎に大きな負担がかかります。私は矯正歯科医として、このような現代的な生活習慣病ともいえる姿勢の崩れにアプローチすることが非常に重要だと考えています。

姿勢と健康、そして矯正歯科の未来

矯正治療はこれまで「歯並びを整える美容的な医療」として捉えられがちでした。しかしこれからは「全身の健康を支える医療」としての役割がますます重要になると感じています。

東京のような都市で生活する人々は、忙しさの中で姿勢が乱れ、体調不良を抱えがちです。そのような方にとって、矯正歯科は単なる審美治療ではなく、姿勢と機能を取り戻すための大切な手段となり得ます。私自身も今後さらに、歯科と全身機能医学を融合させた新しい矯正治療を追求していきたいと考えています。

まとめ ― 東京で矯正を考えている方へ

矯正治療を考えている方にお伝えしたいのは、「歯並びはゴールではなく、スタートだ」ということです。歯が整うのは当然の結果。その先にあるのは、姿勢の改善、全身のバランスの回復、そして健康的で快適な毎日です。

東京で矯正歯科を探している方は、ぜひ「姿勢」や「全身の健康」にまで目を向けて治療を検討してください。見た目の美しさだけでなく、体の中から整えていく矯正治療は、あなたの人生を大きく変える力を持っています。

私も一人の矯正歯科医師として、東京で多くの方々の健康と笑顔を支え続けたいと考えています。

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